僕と女性と2年間

  • 8月 11, 2020
  • 8月 11, 2020
  • 実体験
  • 185View
  • 0件

きっかけはチャットアプリ

女性には全くモテてこなかった僕は一念発起して、チャットアプリを始めた

女性友達が欲しかった、仲良くなれたら付き合えたらいいな~とか軽い気持ちで始めた

リアルなコミニケーションが苦手でも、チャットアプリなら話せる

ありがたいことに複数の女性とお話しさせていただくことができた

そんな中、一件のチャットが届く

 

「こんにちはー、良かったらお話ししましょう」

確認できるのは女性と言う事だけ出身地や年齢などは全く分からなかったが当たり障りない質問をしながらやりすごした

一応その後のチャットでこんな女性であると言う事は分かった

  • 年齢は同い年
  • 住んでいるところは近すぎず遠すぎず
  • フェスとか夢の国が好き
  • 暇だからチャットアプリやっているとのこと


    その子は声優の水瀬いのりちゃんに似ていたので以下ではいのりとする

チャットで話してみた感じ悪い子ではなさそうだ

(壺買わされたりとかマルチの勧誘じゃなくて良かった)

数日間チャットしていたら、こんなことを言われた

いのり「ねえ、電話しない」

で、電話???(壺買わされるんじゃないか)

L〇NEを交換して、すぐに電話が来た

いのり「もしもし、はじめまして」

「突然電話してくるのね笑」

いのり「いいじゃん!結構アプリ含めて会話もしたし」

ちなみにこの日は5時間電話した

最後は寝落ちで終わった

この二人、いい意味で警戒心が無いように思えてきた

 

リアルな出会いは突然に

電話が来た翌日以降も変わらず連絡は来ていた

3時間とか話すのは”普通”になっていた

突然”それ”は切り出された

いのり「ねえねえ、夢の国に行きたいんだけど」

「行ってらっしゃい、楽しんできてね」

いのり「ちーがーうーでーしょー」

「え?俺と行くの?はじめましてが夢の国とか前代未聞だよ?普通はちょっといいカフェとかでしょ?」

いのり「前代未聞じゃありません、いいから暇な日教えて!」

「俺イケメンじゃないから嫌だ~」

いのり「イケメンかどうかは今関係ないの、早いところ暇な日教えてね~」

結局、いのりに押されるがまま、夢の国へと行くことになる

 

そして夢の国へ

ついに来てしまった夢の国へ行く当日

女性とデートしたことは当然無い
ネットで出会った人と会うなんてことも勿論はじめての経験だ

夢の国へ来るのも何年ぶりの事だろうか

待ち合わせ時間10分前に指定された場所で待っている俺

一件の連絡が入る

いのり「電車間違えちゃった💦💦」

人間だれしも間違いはある

とりあえずドタキャンじゃないだけ許そう

集合時間の1時間遅れで到着した

いのり「ごめん!待ったよね!」

「全然大丈夫だよ!(おかげでゲームのクエストクリア出来たし)」

いのり「じゃあ、今日は改めてよろしくお願いします」

「突然謙虚になるの怖いんだけど笑 電話とちょっと違うじゃん」

「あと髪の毛にゴミついてるよ」

いのり「分かってないなぁ、モテる男は黙ってゴミ取ってあげる優しさがあるんだよ」

「今までの人生で俺は”モテる”という経験をしてこなかったもので、そういうの分からずごめんなさいね!」

いのり「じゃあ、私がモテるようにしてあげるから!!」

モテるようになったかどうかは別として、チップとデールの違いを教えてくれたことだけは覚えている

 

正直、初めて会ったとは思えないくらい、いのりとの会話はスムーズだった

夢の国デートはカップルの破局原因になりえるとか聞いたことがある
それは普段からコミュニケーション取れてるカップルには杞憂だなとか少し思った

勿論事前に電話やチャットで話してたおかげもあるでしょうが…
そもそもカップルでもないのだが

会話の9割がふざけてたと思うが、楽しそうに笑っていたので(多分)デートを楽しんでいたに違いない

楽しい時間が過ぎていくのはあっという間で気付いたら夕方になっていた

園内を歩いていると…

突然いのりから後ろからハグをされた

今までの人生で後ろからハグしてきたのは今も昔もいのりだけである

突然のことに驚きを隠せなかったが
ひねくれ者の俺は焦りを見せることはなかった

「はい、いのりに質問です!そうやって今までに何人の男を落としたのでしょうか!笑」

いのり「落ーとーしーてーまーせーん!!こいうことするのは初めてです!!」

本当かどうか定かではないが…笑

いのりと過ごした時間は長くはなかったが、お互いに距離が縮まったのは感じた

彼女の秘密

夢の国でのデート後も特に以前と変わらぬ頻度で連絡が来ていた

その後も何回か会うことになるのだが気になっていた点がある

(いつも長袖着ているような…)

長袖しか持ってないのかな?
それとも、俺と同じく電車寒すぎるから長袖しか着ないとか…?
半袖嫌いな俺みたいな人もいるし…

理由はどうあれ、気にしても仕方ない

彼女と自分が知り合ってから1年ほどの時間が過ぎようとしていた

彼女からの「私と付き合え」アピールも見え隠れしていた気がしますが…

彼女は大学に進学するまでは異性と遊ぶとか付き合うとかは無かったらしい

きっかけは成人式で出会った同級生

その人が初めての彼氏になるらしいが…長くは続かなかったらしい

その後も何人かの男性とお付き合いするらしいが、いずれも短い恋だったとか

数カ月続けばいい方で数日とかで終わるものもあったらしい

こんな話を聞いてみて自分の中で思ったことがある

「いのりって恋愛が下手なんじゃ…」
「男を見る目が不足しているような…」

流石にこれは半分冗談だが…(笑)

「この子、付き合う前から依存体質結構あるのかな?」と

誰かに依存するというのは悪いことばかりではないと思う

彼女は突っ走ることが好きだ
好きなものはとことん突き詰めて一度決めたことは絶対に曲げない

歴代の彼氏たちとの分かれた原因を聞くと大体浮気か男性側がちょっと問題ありか…

好きだった彼氏の裏切りによって自暴自棄になることもしばしば…

それが複数回続くことによって自分が相手から認められない歯がゆさや、色んなことを自分で抱え込んでいたりしてしまうのだろう

彼女の過去の話を聞くと順風満帆ではなかったらしく自分が嫌いになることも多かったらしい

そんな経験からいのりは「あること」をするようになったのだろう

秘密の打ち明け

彼女の腕には無数のリストカットとアームカットの跡があった

長袖の時点でそれも予想はしていた

とは言え、彼女が不意に長袖をまくったときにそれが見えたときは軽い衝撃はあった

いのり「今見えてたよね…?引いちゃったよね、ごめんね…」

「引かないし、なにか話したくなったら話せばいいよ」

その一言だけその時は彼女に伝えた

数日後、先ほど書いた過去の話も聞くことになりますが、彼女はそれを話してるときに泣いていた

恐らく自分の中で色々溜め込んでいたのだろう

めっちゃ号泣してた(自分が泣かしたみたいで多少の罪悪感があったのは内緒)

彼女は老若男女問わず接することが出来て明るい性格の持ち主でもある

周りから見たら何事もうまく言ってそうに見えるかもしれないし
落ち込んでる姿とかを周りに見られたくなかったのかもしれない

強そうに見える人間ほど、心の闇は深いものだと思う

いのり「これしてないと落ち着かなくて…自分でもこんなことはしたくない、でも…」

一通り彼女が話し終えて落ち着いたときに…

「いのり!よく頑張りました!」
「いのりはラッキーだなー、何でも聞いてくれる俺と出会えて幸せ者だー」
「なんか悩みとかあったら、言うだけ言ってみなよほとんど聞き流すけど笑」
「気持ちがほんの少しだけ楽になるかも!」
冗談半分で笑いながら言ってたが、その時の彼女は笑っていた

いのり「本当さ、めっちゃいい奴。なんで私たち付き合ってないんだろうね笑」

「不思議だよな~、漫画とかアニメの世界なら絶対に付き合ってるのにね笑」

「まあ、普通は付き合ってももおかしくないんだけど、俺ら普通じゃないから…笑」
「はじめましてが夢の国とか中々ないから…笑」

いのり「本当意味わかんないよね…笑」

その後は映画や夢の国に再度連れていかれたり、相手がいないからとイルミネーションにも強制連行された…笑

変化

そもそも、なぜチャットアプリを始めたのか振り返ったときに

女友達が欲しかったのが一番の理由

そもそも付き合うとか女性との交流がほとんどなかった男からしたらハードルが高すぎるのである

彼女とは最初話した時からこの子とはノリなどが合うな~と正直感じていた

他にも何人かの女性とやりとりはしていましたが、ずっとやりとりが続いてたのは彼女含め二人だけだった

正直、付き合っちゃえば解決するんじゃ?とか考えたこともある

でも、彼女の話を聞くと、自分勝手かもしれないがこの子を”助けたい”という気持ちが俺の中に強く出てしまっていた

どこの誰かも分からないネットで会った人間を助けたいとか、なに言ってるんだ、厚かましいとか、自己満足とかそんなことを思う人もいるかもしれない

彼女には暗い過去もあるかもだけど、俺がサポートするから少しだけ自立して生きていってほしいなとか親心的な感情が自分の中に生まれてた

それと同時に彼女に素晴らしい恋人ができるまで俺が少しだけ支えてあげようと思っていた

話も聞くし、行きたいところには付いていくし男女の壁を超えた親友になろうと

それなら、恋人になった方が良くない?

確かにそうなのかもしれないけど、それはしなかった

俺よりも素晴らしい男性はいっぱいいると思うし、付き合うとかしてこなかった自分には

俺には彼女を幸せにする自信がなかった

ただ、彼女はこんなことを言っていた

いのり「30歳までお互い独り身だったら拾ってよね~笑」

 

ラストデート


結局その後も付き合うことはなく、お互いフリーのまま大学生活も佳境に入ってきたとき連絡が来た

いのり「ねえ、夏らしいことなんにも出来てないんだけど!」

「夏らしいことすればいいじゃん」

いのり「ちーがーうーでしょ」

「また俺が計画立てるのか」

いのり「当たり前でしょー、じゃあ夏を感じれるところだからね!よろしく~」

一体いつからこんな傲慢な女性になってしまったのだろうか笑

手当たり次第に夏っぽいことを感じれる場所を探した

俺は花火大会を選んだ

夏っぽいというより、夏そのものを感じれる最高の場所だ

最初のデートの夢の国と同じく、いのりは一時間遅刻した

「いつまでも遅刻癖は変わらんのな」

いのり「そこは成長しなかったねぇ笑」

けど、彼女には成長した点があった

いのり「見て見て!!」

彼女は気付いた時には半袖を着るようになっていた

そして、リスカの跡もすっかり消えていた

「腕焼けてるけどマリンスポーツでも始めたの?」

いのり「ちーがーうーでーしょー、本当会った時から鈍感なのは変わってないね」

「気付いても、あえて何も言わないのが美学と言うか…」

いのり「なにそれ…笑、だから彼女出来ないんだ~、女性の変化に男は気付かないとダメだよ~」

「そういえば、いのりも彼氏さんはしばらくいないのでは??笑」

昔から会話の内容は成長しませんでしたが、いのりとの時間は自分自身もほんの少しだけ成長した気がする

それと同時に昔の彼女ではなくなったんだなと嬉しい気持ちになった

お互いの道へ


楽しい時間が過ぎるのはあっという間で最寄りの駅まで帰ってる最中だった

いのり「ここで重大発表がありまーーーす!」

「なに、卒業単位足りなくて留年とか?」

いのり「そんなわけないでしょう~!」
   「実は私彼氏が出来ました~~~!」

「おお!おめでとう!やったじゃん!何年振り??」

いのり「う~ん?2年ぶりぐらいかな?」

「次の彼氏さんはまともだといいね笑」

いのりの報告に嬉しさと感動のわけわからない感情が入り混じっていた

年齢を重ねて感情が豊かになったのだろうか、気付かないうちに心の中では泣いていた

 

実はこの日、彼女の誕生日も近いこともあり、ささやかながらプレゼントを用意していた

彼氏が出来たとの報告を受けて渡すべきかどうか正直少し考えたけど…

「本当は誕生日プレゼントのつもりだったけど…笑」
「彼氏できたお祝いのプレゼントにもなっちゃったね笑」

いのり「ありがとう、大事にするね!」

「そういえば、あの後ろからハグされた夢の国事件から2年くらい?笑」

いのり「事件ってひどくない??笑」

「はじめましてで後ろから抱きつくのは軽く事件だと思うのですが…」

いのり「まあ、いいじゃん!結果仲良くなれたし!」

「確かに、2年間色々お世話したわ~笑 遅刻癖以外いのりも変わったね色々と」

いのり「そうかなぁ?まあ言われてみればね笑」
   「でもね、それはゆるかんのおかげでもあるんだよ」
   「色々助けてもらって…感謝してます、ゆるかんと出会えてよかった!ありがとう」

彼女も俺も最後まで笑ってた

この2年間に後悔は無い

彼女もそう思ってくれてることを願ってさよならした。

それから

夏が来ると思い出す

それから彼女はどうなったか…

一件の連絡が届く

”今も彼氏と順調に付き合ってるよ!”

俺の手を借りなくても彼女はきっと大丈夫だろう

以前の彼女とは変わってくれた

そのきっかけが俺であれば少し嬉しいと思いながら

最新情報をチェックしよう!